家出少女(6)
”もう”話すことができなくなった
いまは肩の力の入れ方もわからない
引いて、押して、確かめ合って
相手のない綱引きの先に触れあいは生まれない
寂しいだけだよ
1人じゃ遊べないもの
Alive(5)
酒がある
人がいる
集まってくる
必要とされている
今ぼくは生きている
私の不在(3)
知人、友人、仲間、家族…
その区切りが軸にある限り、地上をただ歩き回るだけ
円環の上で”僕ら”が回り続けている
私はあなたで
あなたは私
タネ 挑戦の連鎖(2)
タネを持ち立ちすくむ彼がいる。
「やりたい」のタネは彼諸共、聖域をもって守られる必要がある。
タネは発芽までの時間を必要としている。
1つ目の出芽を経験すれば、彼は自分の力で芽を出す力をもつことができる。
1つ目の開花を経験すれば、彼は育てる側にまわることができる。
僕らは誰かの「やりたい」を育てる。
タネを持ち立ちすくんでいた彼を、花職人へと育てていく。
僕らは挑戦する。
だから、彼らは挑戦する。
今日も人間が歩いていく。
感情ガラスビン(1)
パリンと割ってグサッと刺す。
割れた破片は細かすぎるから、
一周回って僕を、通りかかって誰かを刺す。
奥に入り込んだ破片は、
体を動かすたび突き刺さり、身悶える。
割った彼はいずこ今どこへ。
パリンと割ってグサッと刺す。
365-366
365日。
1つ加えて366日。
まわる地球に乗る私。
今日からこの数だけ詩(うた)を書きたくなった。
ー「地球がまわる音を聴く」を受けて