君はずっと、僕の下

下に見る、その態度が気に入らない。

 

そんなことないよ、君のこと、下に見たことなんて。

 

全部うそだ。

君はずっと、僕の下で、僕は君のことを下に見ていた。

君は何も上手にできないし、凝り固まった自分の考えにも気づかず、気づこうともせず、自分の人生という名の、誰かの人生を探してふらついていた。

 

下に見られている、そう考えて生きている君がもうどうしようもなく嫌いで。

下に見られないために離れるでも、対等になる努力もせず、

対等になりたいって感情だけをぶつけて、

結局自分が傷ついている。

それが君が生きている、誰かの人生さ。

 

ここまでよく見てきてわかっていたのに、優しさって自分すら分からなくさせる。

君はずっと、僕の下。

僕はずっと、君のことを下に見ていた。